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せき柱・せき髄

1 せき髄の障害

(1) せき髄損傷とは

せき髄とは、脊柱(頸椎~尾骨まで連なる椎骨)の中心部を通る管の中の神経のことで、このせき髄は脳からの指令を各末梢神経に伝える役割を果たす重要な部分です。
このせき髄が損傷されてしまうと、脳からの神経伝達に障害を来し、体に麻痺(四肢麻痺や対麻痺)の障害を引き起こします。

(2) せき髄損傷の症状

せき髄には番号がついており、その高位(部位)によって、頸髄、胸髄、腰髄、仙髄尾髄と分類され、それぞれに番号がついています。例えば、C5というと頸髄(Cで表されます)の5番の位置を指します。
せき髄の神経は、そのレベル(高位)ごとに支配領域が決まっており、損傷した神経のレベル(高位)に応じて麻痺などの症状が現れる部位が対応しています。
例えば、C5レベルでせき髄を完全損傷すると、C5よりも下には脳の指令が届かないということになります。そうすると、C5の支配領域は腕になりますので、肩は動かせても肩よりも下の腕以下が完全麻痺の状態になります。
せき髄の損傷が部分的な場合は不完全麻痺となります。不完全麻痺とは、完全麻痺のように完全強直や完全弛緩の状態まではいかないが、動かせても可動範囲に不具合が生じる状態をいいます。

(3) せき髄損傷と賠償上のポイント

四肢麻痺や対麻痺(下半身麻痺)となるせき髄損傷の場合、重い場合にはベッドから起き上がれない状態(車椅子も短時間しか乗れない)となったり、良くても車椅子での生活になります。
そうなると、つきっきりの介護が必要となったり、車椅子での生活が可能となるよう自宅の改装が必要となったりします。自宅改装、介護用品費の購入、ヘルパー利用料など、こうした費用は非常に高額となり、被害者やそのご家族にはこれらの費用負担が重くのしかかってきます。
こうした介護にかかる費用については、当然加害者が賠償すべき費用になりますが、将来にわたっての話になるため、「将来これだけの費用がかかると予想される」といった予測の話になります。既に支払った実費を証明するのは難しくありませんが、予測の話になりますと、額が額だけに、保険会社側も真剣に争ってきます。
将来介護費の立証については、その立証の工夫の良し悪しがけっして誤差レベルでは済まされないほどの差が出てきてしまいます。交通事故訴訟の経験が豊富な弁護士かどうかで大きな差が出てくる可能性がある部分ですので、是非私たちにご相談ください。

2 せき柱の障害

(1) せき柱の変形障害

自賠責保険では、せき柱のうち、頸椎(頸部の椎骨)と胸腰椎(胸腰部の椎骨)に変形が残った場合に、後遺障害認定の対象としています。
変形障害とは、1.頸椎部や胸腰椎部の圧迫骨折や脱臼等が残った場合、2.せき椎の固定術が行われた場合、3.3個以上のせき椎について、椎弓切除術等の椎弓形成術が行われた場合に変形の程度に応じて6級、8級、11級のいずれかが認定されます。
変形障害については、X線写真、CT画像、MRI画像などで確認できることが必要とされており、その変形の程度も画像により判定されます。

(2) せき柱の運動障害

自賠責保険では、せき柱の運動障害についても、せき柱のうち、頸椎や胸腰椎の障害を後遺障害認定の対象としています。
この場合も頸椎や胸腰椎に圧迫骨折や脱臼等のお怪我があり、これによってその部分が強直したり、可動範囲が2分の1以下になった場合に運動障害として認定されます。
事故のお怪我の治療により、せき椎の固定術が行われ、上記のような運動障害が生じた場合にも同様に後遺障害が認定されます。